JR東西駅中心としたまちづくりを計画するならば、実行計画を策定すべき!

こんにちは。舞鶴市議会議員の鴨田秋津です。

先日ブログで書いたように、7日(火)に一般質問を終えました。それぞれの項目について質問と質問に対する答弁を抜粋して列挙します。
今回は「近未来のまちづくりビジョン」について書きます。

簡単に言うと、JR東西舞鶴駅を中心にまちを活性化させるって舞鶴市が計画しているのに西舞鶴駅の西口は廃れているし、東口には広い空き地が使われずに放置されてるけどどうなん?商店街を再構築すると言ってるけど、再構築ってどんなことを考えてますか?って聞いています。

なお、今回の質問は毎日新聞で大々的にとりあげていただきました。
 

立地適正化計画とは
舞鶴市の都市計画は、少子高齢化・人口減少社会においても利便性の高い効率的で活力ある持続可能な都市構造への転換を図るため、舞鶴版コンパクトシティの実現が進められている。そのコンパクトシティを実現する上で主な手法は、都市計画で定める区域区分を、市街化区域から市街化調整区域に変更する、いわゆる「逆線引き」が行われている。

※市街化区域とは・・まちを活性化するための地域で、人々が住みやすくなるように、インフラ整備などが積極的に行われます。

※市街化調整区域とは・・市街化を抑制する地域で、原則、人が住むための住宅や商業施設などを建築することは認められていないエリアです。

それらを具現化するための手法の一つとして、中心市街地の再構築と町なかのにぎわいの創出を図るため、JR東西の各駅を中心に都市機能及び居住の積極的な誘導を図る手法を計画したものが、舞鶴市立地適正化計画であり、平成30年4月に策定されています。

 

質問要旨は以下の通りです。長いですが、、読んでいただければ。

1  近未来のまちづくりビジョンについて
  ⑴  立地適正化計画の進捗について
    ①  JR西舞鶴駅を中心とした活性化について
    ②  JR東舞鶴駅を中心とした活性化について
  ⑵  中舞鶴地区のビジョンについて

①JR西舞鶴駅を中心とした活性化について

(鴨田)
立地適正化計画では商店街について、歴史文化資源を生かした観光型商店街の再構築、生活者のための身近な商店街の再構築など、商業区域の再構築が掲げられているが、再構築の定義とは、既にある程度組み立てが進んでいるものを、一旦打ち壊して、再度組み立て直すことを言う。そのためにどういった商店街像をイメージされているのか。ハード面を含めてお尋ねする。

(田中建設部長)
居住誘導区域内に位置する商業区域は、まちなか居住を進めることにより、活性化を図るとともに、歴史のみちのハード整備により、さらなる城下町の魅力と回遊性の向上に努める。

(鴨田)
西舞鶴駅の西口駅前広場について。西口は駅からバス乗り場までが遠く、乗り継ぎが不便であることなど、近代的な立派な駅舎に関わらず、総じて周辺の賑わいに欠ける。どのような西口の未来像を画いているか。お尋ねする。

次に東口について。東口は「多世代交流賑わいエリア」と位置づけられており、東口には約1万平米と大規模な低未利用地を有しておりこの低未利用地をどう活用するかが重要であると考える。計画では、賑わい複合施設、大型商業施設等の誘致といった展開が示されている。「多世代交流賑わいエリア」の名の通り、子ども、高齢者、あるいは文化施設、図書館などが融合するエリアとして期待される。この質問は私が平成30年におこない、当時の建設部長に「今後、積極的に計画を進める」との答弁を貰っているが、計画策定から早4年。いまだ方向性が示されていない。進捗は。

(田中建設部長)
市の玄関口のひとつである、西舞鶴駅は、重要な交通結節点として、また観光の拠点として機能強化を図る必要がある。そのため、西駅交流センターの民間を含めた活用調査を進めるとともに、公共交通の乗降場所を集約するため、西口駅前広場の整備を実施する。

一方、西舞鶴駅東口の未利用地は、官民の両面であらゆる可能性を検討してきたが、民間の事業進出の意向は消極的な現状であることから、新たな視点を踏まえた活用の方向性を検討してまいる。

 

JR東舞鶴駅を中心とした活性化について

(鴨田)
立地適正化計画において、東地区のコンセプトは「集い、学び、地域の力を引き出す拠点」として、教育機関の連携施設や地域交流施設などを主に誘導すべきとされているが、まずは都市機能誘導区域と指定されている地域のまなびエリアについて、このエリアについては教育機関の関連施設、市民の生涯学習スペースと計画されているが、立地適正化計画で示す方向性に変わりはないのか。現状の認識をお尋ねする。

 次に商店街について伺う。計画のなかのまちづくりの課題として掲げられていることは、先の西地区と同様に市街地・商店街の空き店舗が目立っていることで、市のデータによると、平成26年時の商店街の空店舗率は大門商店街41%、三条商店街33%など深刻な数字である。また八島公園を拠点とした商業区域の活性化が謳われているが、空き店舗対策を含めてこれら商業区域の再構築について考えを聞く。

次に立地適正化計画のなかのまちづくりの方向性として「赤れんがパーク等の観光客の誘致に過度に頼らない」ことが方針として掲げられているが、核となる観光施設から駅周辺の一体的なまちづくりビジョンが、むしろ必要であると考えるが、市が描くビジョンをお示し願う。

田中建設部長)
東駅前の活性化について、立地適正化計画は、跡地利用の方向性を示すものではなく、舞鶴版コンパクトシティの実現に向けた、駅を中心としたまちづくりを進めるもので、まちなかエリアと「まなびあむ」や「赤れんがパーク」などの拠点施設が持つ、ぞれぞれのポテンシャルの向上が、人流や交通などのネットワークでつながることで、一体的なまちづくりが進むものと考えている。また居住誘導区域内に位置する商業区域は、まちなか居住を進めることにより、活性化を図る。

 

⑵  中舞鶴地区のビジョンについて

(鴨田)
中舞鶴は軍港都市として発展してきた。38年に新舞鶴町とともに東舞鶴市を形成し、43年に舞鶴市と合併し、新しい舞鶴市が発足。現在、舞鶴市の市街地を西舞鶴、中舞鶴、東舞鶴に3分する場合もあるが、中舞鶴を広義の東舞鶴に含める場合もあり、中舞鶴地区については、近年まちづくりビジョンが具体的に示されてこなかった地区である。人口減少、空き家も増えている状況下、中舞鶴のまちづくりをどう考えているか。

(田中建設部長)
都市計画マスタープランで、中地区は、東西幹線上に位置し、良好な居住地が形成されていることから、東西どちらのまちなかにもアクセス性が良い、立地条件を生かした準居住区域と位置づけ、引き続き居住環境の維持に努めることとしている。

(鴨田)
JR東西駅を中心とした活性化について、商店街のハード面について再質問する。アーケードは昭和の時代に全国各地で建設されてきたが、痛みや劣化が目立つようになり、豪雪に耐えられず損壊する事例も出ている。

空き店舗が増加、後継者不足等が重なって、修繕、維持管理費の捻出も難しくなっており、これら全国的な問題と同様の声を商店街関係の方々からも聴いている。実際に舞鶴市内の商店街でも昨年屋根の一部が落下したこともあり、遠い未来の課題ではない。

全国の地方都市では、アーケードを撤去し、新たな商店街、まちづくりに取り組み、賑やかさを取り戻した事例が各地で見られる。一方で雪雨が多い市の気候からすると、アーケードは買い物のみならず、通学路や散歩などに資する役割も担っている市はアーケードの老朽化についてどう考えているか。一回目の質問の通り、商業区域の再構築の観点、安全上の観点からお聞きする。

ハード面についてもう一点。西地区の国道27号線沿いの商店街では、まちと商店街の活性化を目的として街路灯を独自に設置してこられた経過がある。しかしながら高齢化、後継者不足等の理由に今後の維持管理が難しくなり、街路灯の全撤去を具体的に検討されている。しかしながらこれらの街路灯は幹線道路の賑やかしに資するものとなっていることは当然のことながら、小中学校、高校に通う子ども達の通学路にもなっており、まちの安心安全の観点でも大いに役立っているが、このようなまちの灯りが突如して一斉になくなることが近いうちに起ころうとしている。市はどう考えるか。

(田中建設部長)
商店街で商売されている方が主役。市としてはやる気のある方々をしっかり支援することで、商店街の再構築が図られると考えております。アーケードについては、市では一定の支援を行っている。出店の補助、防犯カメラの設置、アーケードの修繕など一定の支援をすることで活性化が図られると考える。また居住を誘導する政策として、空き家活用といった事業も行っている。それらをトータルで進めることによって地域が活性化すると考える。

街路灯については、市では基本的に防犯灯は市が設置、維持管理に係る経費は自治会に負担いただいている。市が管理するのは交差点であったり、交通安全上課題があるところで、おたずねの27号沿についても同じ考え方をする。

(鴨田)
もちろん、商店街に考えていただくことは前提だが、市の都市計画、まちづくりビジョンとして東西駅前を中心とした計画を舞鶴市が立てている。商店街のこと、西駅の未利用地の活用、東駅周辺など、立地訂正化計画を本気で推し進めるならば、そろそろ具体的な実行計画を策定すべき。白鳥4車線化、西舞鶴バイパスなど、道路整備も進んでいるなかで、道路インフラ整備が完成した暁の、近未来も見据えて、立地適正化計画を実行させるための、実行計画を策定すべきではないか。

田中建設部長)
立地適正化計画について 市ではマスタープランで定めているコンパクトシティプラスネットワークしっかり進める。今後もそれぞれの計画を進めてまいりたい。
個々のインフラについてのお話がありましたが、市では幹線道路であったり、地域の防災対策なんかもトータルで考えて進めておりますので、引き続きその考えのもと、まちづくりを進めてまいりたい。

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