続・ごみ処理の値上げと有料化等に関する条例改正案に反対

こんばんは。舞鶴市議会議員の鴨田です。

さて、前回掲載したような経過で、私は
第80号議案
舞鶴市廃棄物の減量化及び適正処理等に関する条例の一部を改正する条例案)
には委員会で反対しました。

市民文教委員会は委員長の他、副委員長1名、委員5名の計7名で構成されており、採決結果(委員長は採決に加わらない)は、

賛成:3名

反対:3名

「可否同数」という結果になりました。私の議員生活でも初めてのことで、非常に珍しい展開でした。
このように「可否同数」となった場合どうなるか?
ここで採決に加わらなかった委員長が初めて自分の意見を鮮明にし、最終判断を下すことになるわけです。
これを委員長決裁と言います。今回は委員長が賛成に回ったため、

賛成:4名

反対:3名

となり、第80号議案は委員会で可決すべきものと決しました。

その直後、委員長から当該議案に対して附帯決議を付すべきとの意思が確認されました。
そして賛成した議員3名の署名が連なる
舞鶴市廃棄物の減量化及び適正処理等に関する条例の一部を改正する条例に対する附帯決議
の案文が配布され、2日後の9月25日に附帯決議案を議題とした市民文教委員会が再度開催することが決定しました。

附帯決議とは

端的に言わば、「賛成したけど意見や希望を表明しますよ」ということです。

今回の議案に付された内容は以下の通りです。

1  新たな手数料が発生することから、負担の公平性等、市民から寄せられた意見を踏まえ、その趣旨について市民に十分理解していただけるよう、様々な施策を翌年7月の施行までに講じること。

2  ごみ処理手数料、施設搬入手数料等の徴収方法及びごみ処理手続きの具体的な運用について、速やかな市民への周知等、適切に対応を行うこと。

3  条例施行後においても、市民生活に大きく影響を与えるものであることから、市民理解が得られるよう、十分な説明を行い、丁寧な対応を行うこと。

そして、この附帯決議案について私が考えたことは以下の通りです。

  • 条例案には、細かい制度設計についての記載は当然無いので、施行前にそれを決め、周知し、丁寧に説明するのは至極当然のことである。(わざわざ附帯決議する必要性が低い)
  • それなのになぜあえてこのような附帯決議を行うのかと言えば、今回の条例案が事前に聞いていた説明と市長答弁について違いがあり、疑義があるということを賛成した議員も分かっているからなのではないか?
  • このような条例案を一度でも通してしまうことは、悪しき前例になってしまう。

もう一度申し上げますが、私は今後の舞鶴市の財政状況やごみ減量化の観点から、ごみの有料化・値上げには理解する立場ですが、制度設計が固まらない状況下で、しかもすぐ改正されるかもしれない条例案を通すことは、市民生活に大きな混乱を招くことになります。

パブリックコメントを踏まえて条例案を考え直すというならば、それはより多くの市民の声を吸い上げようとする前向きな姿勢であると評価します。ですがパブリックコメントの結果は、議会に条例案が上程される約3か月も前の6月に既に出ていたのですから、その意見を踏まえた条例案が議会に上程されていなければいけません。

上程後の市長答弁でいきなり条例案と方向性が変わるなどということがあってはいけないと思うのです。ごみ減量審議会で丁寧に議論を尽くしていたのを理解しているからこそ、なぜこの大事な局面でという、残念な思いが強く残りました。

そして9月25日の委員会において、附帯決議案についての質疑及び審査が行われました。
附帯決議の案文を出した議員に対して質疑を行いましたが、明確な答えは返ってきません。そもそも附帯決議には法的拘束力が一切なく、そもそも条例改正案に賛成していることが大前提であるという点を踏まえ、賛成することはできないという結論に達しました。

委員会の結果、第80号議案と同様に、

賛成:3名

反対:3名

で可否同数という結果になりましたが、やはり委員長決裁で委員長が賛成に回ったため

賛成:4名

反対:3名

となり、附帯決議案を委員会発議の議案として議長に提出することが決まりました。
そして、10月2日に行われた議会運営委員会において、「本会議最終日の採決において、第80号議案が可決した場合は、付帯決議案が議案として上程する」ことが約束されました。本会議最終日は10月6日です。

私は最後まで議員として自分の考えを貫き通す覚悟です。当日は討論を行います。
live配信されますし、YouTubeでも録画を視聴できますし、傍聴もできますので、ご都合つきましたらぜひご覧ください。