舞鶴は放置竹林面積が京都府で1番

こんにちは、舞鶴市議会議員の鴨田秋津です。

舞鶴市は竹林面積が京都府で1位、全国でもトップクラスであり、増え続ける放置竹林が問題です。
京都と言えば竹のイメージがあると思いますが、実は北部に集中していて、放置竹林面積は舞鶴市で約1350ヘクタール、福知山市に約600ヘクタール、綾部市に約300ヘクタールとなっています。
舞鶴市にいたっては府内の25%を占めており、その圧倒的な数値に驚かされます。

京都府内で放置竹林対策に関わる民間団体や大学の研究者、企業、行政職員などが集まって結成された、一般社団法人京都竹カフェさんが府内の竹林状況を見易いマップにまとめられていますので張り付けておきます。

一般社団法人京都竹カフェさんが作成された京都竹林マップ

竹林を放置するとどうなるか?

住環境が脅かされます。例えば日照や防犯面の問題。また竹は根が浅いため、がけ崩れ等が懸念されます。
道路においては視界不良や倒伏の恐れ、そして近年有害鳥獣がまちへ出没し、農作物の被害や
人的被害が
及ぶようになっておりますが、竹が侵食することにより山が荒れ、動物達の餌となる木の実などが育たなくなったことが原因の一つとも言われています。

舞鶴ではこういったことに危機感を持たれ、平素より竹林整備にご尽力されている団体や個人がおられます。

次に伐採した竹をどう有効活用するかという点ですが、日本では昔から竹は軽くて加工性の高い素材であるため、農業や漁業でもごく身近な資材として、作物の収穫に用いる背負いカゴ、野菜洗いや水切りなどに使うザルなど、いろいろな形で利用されてきました。

また、家屋には、土壁の下地や外装材、内装材さらに、竹材は、日本文化を代表する茶道や華道の道具、笛や尺八などの楽器、竹刀や弓などの武道具など、様々な用途に用いられています。

しかし、最近の国内竹材の需要は、代替資材の普及や、安価な海外製品にとって代わり大幅に減少しています。それらに代わる活用方法として近年では、竹を焼いて作る竹炭が改良資材や消臭剤としての利用がされており、竹材を炭化する際の煙から採取した竹酢液主に土壌改良用や消臭用等として利用されています。

最近では池内地区の「池姫竹炭組合」のさんが、伐採した竹のパウダーを使ったぬか床の発売を始められています彩菜館西舞鶴店さんや舞鶴ふるるファームさんで販売されており、大変好評とのこと。

また、高野地区で活動されている「野村寺の地域環境を考える会」さんでは、2016年8月奈良県御所市で世界記録を達成した流しそうめんの土台とした際に使用されています。

のように各地域で活動されている皆さんですが、舞鶴市全体で竹林整備を行っていきましょうとの趣旨で2014年に「まいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会」(川勝邦夫会長)が設立されました。 

協議会主催のイベントは多岐に渡りますが、私が毎年楽しみに足を運んでいるイベントは、鹿原の金剛院で行われているライトアップイベント「紅葉と竹灯(あか)りのとばり」です。幻想的な光に圧倒されます。

また1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災。25年目の節目を迎えた今年は、神戸市中央区東遊園地で開かれた「阪神・淡路大震災1.17のつどい」に全国各地から約5000本の竹灯籠が集められ、舞鶴からも350本の竹灯籠が送られました。

このように日々の活動にご尽力をいただいておりますが、皆さんが抱えておられる共通問題は高齢化に直面していること。誰かがやらなければ、放置竹林面積は増える一方です。しかしボランティアの限界もあり、伐採した竹をどう活用するか。より一層の活用方法と人材育成を模索していかなければいけません。

舞鶴市は京都府で放置竹林面積No.1の汚名をチャンスに変えることはできないか。その為にはまずこういった現状を市民の皆様に知っていただきたいと思います。

皆さんも放置竹林について考えてみていただければ。

最後に、まいづる竹林整備・竹活用ネットワーク協議会にも在籍されておられる竹を使った光のアーティスト・小川はじめさんが作成された動画です。竹の可能性は無限大です。


紅葉と竹灯りのとばり2019の模様